直近2年間の目標

2024年の1月に転職してから早くも3ヶ月が経ってしまいました。この3ヶ月くらいは慣れるのに精一杯でした。しかし、次第に環境にも仕事にも慣れてきて、少しずつできることが増えている気がします。少しずつ心にも時間にもゆとりが出てきたので、今更ですが2024年と2025年の目標を決めようと思います。 2024年の目標 2024年の目標はズバリ「Web開発をできるようになる」です。 インフラも半人前なのに何を言っているんだと怒られる気もしますが、この3ヶ月くらいでアプリ側のことを全く知らないのはまずいと痛感させられました。まず1つ目の理由は、インフラチームのミッションの1つに開発者の生産性を上げるというのがあります。例えば、開発者がデータベースを準備したいと思ったら、インフラチームの対応を待つのではなく、開発者自身で簡単にデータベースを用意できるような仕組みを設けておくなどが挙げられます。ユーザー(開発者)が何を求めているのかわからなければ、開発者の生産性を向上させるのも難しいと思います。 もう1つの理由としては、モニタリングの改善や障害対応などの時に、アプリ側の実装を知っておくと事がスムーズに運ぶというのがあります。基本的にモニタリングの設定はインフラチームが行なっており、適切なアラートを設定するというのは意外と難しいです。この時にインフラだけでなく、アプリ側のことも知っておくと抜け漏れが少なく、より適切な閾値を設定することが可能になると考えています。また、オンコールなども基本的にインフラチームが担っており、緊急対応が必要になってもアプリ側のことだからわかりませんでは困ってしまいます。 なので今年はWeb開発力をつけるために以下のことに取り組む予定です。 Progate Web開発コース(Ruby on Rails) Railsチュートリアル 2025年の目標 2025年の目標は「幅だし」です。 幅だしとしては、数学や統計学の勉強をしてみたいと思っています。大学の時に数学、統計学を場当たり的に勉強していたので、社会人になったら体系的に学び直したいと思っていた次第です。また、それらの知識の応用として競プロやデータ分析コンペにも挑戦してみたいと思っています。 2025年に実施したいことは以下のとおりです。 数学検定 準1級 1級 統計検定 2級 準1級 AtCoder 茶色 緑色 水色 Kaggle Contributor Expert 2026年以降の目標 2026年以降の目標は「深みだし」です。 OSSコミッタに漠然とした憧れがあるので、何かしらのOSSに対して継続的にコントリビュートしていきたいと考えています。 まとめ 直近2年間の目標を書いてみました。ブログで宣言することによって自分を奮い立たせる「ブログ駆動開発」です。2年後に振り返って、全部達成できていると良いですね。

April 10, 2024 · Ken Kato

ウォンテッドリーに入社しました

ウォンテッドリーに入社して1ヶ月経ったので、色々と振り返ってみようと思います。 転職を考えたきっかけ 前職ではややニッチなテーマに取り組んでいたこともあり、そのまま長く居続けても他の会社でやっていけるか不安でした。また、変化が早い時代なので、会社に依存せず個人でやっていけるだけの実力・スキルを身につけたいと考え、もっと技術力を伸ばせるような会社に移りたいと思うようになりました。 企業選びの軸 企業選びは以下の軸をもとに考えました。 自社でサービスを開発・運用している 技術力の高いエンジニアが在籍している 先進的な技術を扱っている 上記の条件を満たすような会社であれば、もっと技術力を伸ばせると思ったからです。 転職に向けて行ったこと インフラエンジニア / SRE職を希望していたので、主に以下のようなことを行いました。 関連する資格の取得 (AWS SAP、CKA) 個人ブログでの発信 簡単なWebアプリの作成 前職でPostgreSQL、Kubernetesを触る機会があったものの、AWSやTerraformの経験、それに本番環境の運用経験がなく苦労しました。実務での経験不足を補うために、AWSの資格を取得したり、個人ブログで今まで学んだことのアウトプットなどを行うようにしました。また、SRE職などだと自動化のツールなどをGoで書くこともあると思ったので、Goで簡単なTo-doアプリを作成したりしました。 ウォンテッドリーへの入社を決めた経緯 ウォンテッドリーへはスカウト経由で入社しました。(Wantedly Visitに登録したら、ウォンテッドリーからスカウトが来てびっくりしました笑)カジュアル面談で話を聞いていると、PostgreSQLやKubernetesなど今まで培った経験を活かしつつ、新しい挑戦ができそうだったので、選考を受けてみようと思いました。 選考を受ける前だったか、1次面接の後だったか覚えていませんが、Engineering HandbookとCulture Bookをいただきました。まず、開発や会社の文化に関することがこのような形にまとめられているのが素敵だと思いました。そして、内容に関してもエンジニアリングに対して真摯に向き合う姿勢やエンジニアにとても理解のある会社だということが伝わってきて、こんな会社で働いてみたいと思うようになりました。(個人的にはCulture Bookの「変わるエンジニアの定義」が好きです。) また、2次選考として 1 day インターンに参加させていただきました。わずか1日のインターンシップではあるものの、チームメンバーがどんな人なのか、日々どんな業務に取り組んでいるのかなど実際に働くイメージがつき、その後安心して入社することができました。 入社してからの感想 毎日分からないことだらけですが、その分学ぶことが多くてとても充実しています。周りのエンジニアの方々は技術力が高くて、尊敬できる方ばかりです。 オンボーディングに関しては、研修や社内のドキュメントが整備されていて、スムーズに環境に馴染むことができました。分からないことがあるとすぐに聞ける雰囲気があり、ちょっとしたことでもSlackやHuddleで相談できて大変ありがたいです。週2出社なので、対面でのコミュニケーションもできて良い感じです。 びっくりしたことは、会議室の名前がジョジョの奇妙な冒険からつけられていること、白金台のランチの選択肢の少なさ、あとはエンジニアの1割がDvorak使いということですかね笑 今後ウォンテッドリーで取り組みたいこと 今後取り組みたいことは以下の通りです。 Kubernetes, PostgreSQLなどのアップグレード インフラの性能監視・運用改善・障害対応 Goを用いたツールの開発 前職だと実運用を経験していなかったので、システム基盤のアップグレードを経験したいという思いがあります。同様に、性能監視や運用改善、障害対応などインフラエンジニアとして求められている基本的な業務も一通り経験してみたいです。また、ウォンテッドリーのインフラチームは様々なツールをGoで実装しているので、それらの実装を理解し改善していけるだけの力をつけていきたいです。 上記以外にも直近不足している知識(NW、AWS、Terraform、Gitなど)が多いので、日々精進していく所存です!

February 6, 2024 · Ken Kato

ジョージア工科大学 OMSCSを振り返って

2020年8月にジョージア工科大学 コンピューターサイエンス修士課程(通称OMSCS)に入学し、2022年12月に卒業しました。今回は入学から卒業までを振り返ってみようと思います。 なぜOMSCSを始めたのか 実は途中でOMSAからOMSCSに編入していたりしますが、OMSCSを始めた主な目的は以下です。 専門的な知識を身につける 私は物理学の学士課程を卒業していますが、物理を学ぶと選択肢は広がるものの少し中途半端なんですよね。例えば、機械系に行きたいとすると機械工学の学生でいいじゃん、電子系に行きたいとすると電子工学の学生でいいじゃん、IT系に行きたいとすると情報系の学生でいいじゃん、となってしまいます。なので、物理学+αでより専門的な知識を身につけて、今後のキャリアアップに役立てたいと考えました。 海外で就職する 実は私はカナダの大学で学士号を取得していますが、卒業当時の私は現地就職するだけの自信と実力がありませんでした。国際的に評価されている大学の修士号であれば、海外で就職するときもプラスに働くと思い、OMSCSを始めることにしました。 実際どうだったか 正直かなり大変でした。コロナで家にいる時間も多かったですが、平日の仕事終わりと週末は基本的に家でずっと勉強していました。遊びに誘われることもありましたが、毎回断っていたら誰からも誘われなくなりました笑 どれくらいの時間が必要かというと、前提知識があるかどうかにもよると思いますが、1コースにつき週10-20時間は必要だと思います。ちなみに私は基本的に1学期に2コース取っていたので、休む時間がほとんどありませんでした。 また、卒業には以下の条件があり、良い成績をとらないと卒業できないというプレッシャーがありました。 最初の12ヶ月でfundamental courseを最低2つ履修し、B以上の成績を収めなければならない 専門分野のコースは全てB以上の成績を収めなければならない 合計GPAが3.0/4.0以上でなければならない どんな授業を受けたのか OMSCSではSpecialization*1といって専門分野を決める必要があるのですが、私はComputing Systemsにしました。その理由としては配属された部署がデータベースや分散システムなどのミドルウェアを扱うところだったから、また低レイヤーの技術に興味があったからです。OMSCSでは10コース履修する必要がありますが、そのうち5, 6コースを自分の専門分野から履修しなければなりません(いわゆる必修科目)。 学期 受講したコース 難易度 作業量 Fall 2020 CSE6040 Computing for Data Anlysis 易しい 10時間/週 Fall 2020 ISYE6501 Introduction to Analytics Modeling 普通 15時間/週 Summer 2021 CS6300 Software Development Process 普通 10時間/週 Fall 2021 CS6250 Computer Networks 普通 10時間/週 Fall 2021 CS7646 Machine Learning for Trading 普通 15時間/週 Spring 2022 CS6035 Introduction to Information Security 普通 15時間/週 Spring 2022 CS6200 Introduction to Operating Systems 難しい 20時間/週 Summer 2022 CS6262 Network Security 普通 15時間/週 Fall 2022 CS6515 Introduction to Graduate Algorithms 難しい 15時間/週 Fall 2022 CS9903-O13 Quantum Computing 易しい 10時間/週 受講したコースについて少し紹介しようと思います。2023年現在、OMSCSでは61コース提供されており*2、定期的に追加・更新されます。また、OMSCSにはOMSCentral*3という非公式のレビューサイトがあるので、そちらも参考にしてみてください。...

April 10, 2023 · Ken Kato

ジョージア工科大学 OMSCSへの出願方法

ジョージア工科大学 コンピューターサイエンス修士課程(通称OMSCS)の概要とその出願方法について紹介します。 OMSCSとは Online Master of Science in Computer Science (OMSCS)はアメリカの州立大学であるジョージア工科大学が提供しているプログラムになります。 このプログラムの特徴としては以下が挙げられます*1。 全てオンラインで完結すること 学費が安いこと オンキャンパスと同等の学位であること 近年、MOOCなどオンラインで取得できる学位プログラムは増えつつありますが、OMSCSは2014に開始され、オンラインの学位プログラムとしては先駆け的な存在です。また、OMSCSは学費が安いことを売りにしており、オバマ元大統領も言及しています*2。そして、OMSCSはオンラインの学位とオンキャンパスの学位を区別せず、同等の学位として扱います。卒業証書には"Master of Science in Computer Science"と記載されます。 実際に私が支払った金額を参考までに載せておきます。(Spring 2021は諸々の事情により、学期の途中から休学することにしました。) 学期 米ドル 日本円 Fall 2020 $1951 21万円 Spring 2021 $455 5万円 Summer 2021 $841 9万円 Fall 2021 $1381 16万円 Spring 2022 $1341 17万円 Summer 2022 $841 11万円 Fall 2022 $1187 17万円 合計 $8037 96万円 最近ではOMSCS以外にもOnline Master of Science in Analytics (OMSA)やOnline Master of Science in Cybersecurity (OMS Cybersecurity)などのプログラムが提供されています。...

March 21, 2023 · Ken Kato